ヨーロッパからアメリカまで!?世界中のハンバーガーを食べ比べ、たどり着いた究極の味。高円寺のバーガー屋「FATZ’S」の秘密に迫る!

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あなたが生涯で食べた中で、一番おいしかったハンバーガーは何ですか?

そう聞かれたとき、何と答えるでしょうか。もしあなたが一度でも高円寺のハンバーガーショップ「FATZ’S (ファッツ)」に足を運んだことがあるのなら、その答えは「FATZ’Sのハンバーガー」になるのは間違いありません。

特注のふんわりとしたバンズ。トロットロのチーズ。そして何より、国産の牛肉をたっぷり使ったパティ。一口かぶりつくと、圧倒的な肉のうまみが口いっぱいに広がります。

今回の主人公は、そんな同店の店長「ジョナサン・レヴィン」さん。荻窪生まれ三鷹育ちで、アメリカにも約10年住んでいたという変わった経歴を持つレヴィンさんは、なぜ高円寺でハンバーガー屋を経営しようと思ったのでしょうか?お話を伺いました。

高円寺が大好き…というわけじゃなかった!?

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―レヴィンさんは、もともと高円寺にお店を出したいと考えていたんですか?

レヴィン いえ、本当は吉祥寺に出したかったんですよ(笑)。僕、三鷹育ちなので、地元の近くで店をやりたかったんです。

―おお、すぎなみLOVERSのコンセプトから、いきなり外れそうになってきました(笑)。では、どうして高円寺に?

レヴィン ご存知だと思うんですけど、吉祥寺の家賃ってめちゃくちゃ高いじゃないですか。色々探してみたんですが、「採算が合わなそう」と思ってあきらめて。それで、中央線沿いで物件を探していたんです。

そしたら、高円寺にちょうど良さそうなものがあったんですよ。実は僕、音楽業界で仕事をしていた時期もあって、その関係で高円寺にはよく足を運んでいました。そういう理由でなじみのある土地でもあったので、「ここがいいんじゃないか」と思って店を出すことにしたんです。

ハンバーガーが大好き…というわけでもなかった!?

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▲FATZ’Sは、好きな具を組みあわせて注文するオーダーメイド制。あなたのお好みでどうぞ。

―ハンバーガーは、もともと好きだったんですか?

レヴィン いや、実はそれも、それほど好きだったわけではなくて(笑)。本当はサンドイッチ屋をやりたかったんですよ。

―レヴィンさん、ちょっと色々ぶっちゃけすぎじゃないですか(笑)。では、どうしてハンバーガー屋を始めたんですか?

レヴィン 自分がやりたいと思っていたサンドイッチ屋のコンセプトが、ものすごく素材にこだわったものだったんですよ。それで、どのくらいのコストがかかるか計算してみたら、ちょっと原価が高くなりすぎてしまいそうなのが分かってきて。

その代わりとして、ハンバーガー屋であれば素材にこだわってもなんとかなりそうだったので、そっちを始めることにしたんです。

―へえー!納得です。実際にハンバーガー屋を始めることに決めてから、どんな方針で店を経営していくことにしたんですか?

レヴィン そんなにハンバーガーが好きなわけではなかったんですけど、どうせやるんであれば、中途半端なものだけは出したくなかったんですよ。だから、「日本で一番おいしいハンバーガーを作ってやろう」と思って、店をスタートさせました。研究も山ほどしましたよ。ヨーロッパ各国からアメリカ、そして日本に至るまで、世界中のハンバーガーを食べ歩きましたから。

―世界中!研究のスケールが大きすぎますね!

レヴィン そう言ってもらえると嬉しいです。これだけ色々ぶっちゃけて話せるのも、自分の出しているハンバーガーの味に自信があるからなんですよ。

レヴィン流ハンバーガー哲学「ハンバーガーは肉が主役でなければいけない」

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▲慣れた手つきでパティを焼くレヴィンさん。ジュージューという音とともに、たまらない肉の香りが広がります。

―確かに、レヴィンさんの出しているハンバーガーは本当にうまいと思います。日本にある他のハンバーガーと、どういった点が違うのでしょうか?

レヴィン 日本のハンバーガー屋って、良くも悪くも味が似通っているんですよ。ハンバーガーのバンズを作っている会社が限られているから、みんな同じようなところから仕入れているし。コストがかかるから、あまり良い肉も使えないですし。加えて、日本人って味つけがちょっと丁寧すぎるから、どうしても平均的な味になっちゃうんですね。

―なるほど。逆に、レヴィンさんが作っているハンバーガーはどのような特徴があるんですか?

レヴィン 僕には、ハンバーガーを作る上での哲学があって、それは「ハンバーガーは肉が主役でなければいけない」というものなんです。良い肉を使ってあげることと、肉を中心として他の具材のバランスを考えることが大事なんですよ。

だから、使っている肉は国産のすごく質が良いやつです。それこそ、焼肉屋とかステーキ屋で使われているのと、ほぼ同じクオリティーの肉を使っています。それからバンズも特注のやつです。肉と一緒に食べたときにちょうどいいバランスになるように調整されたものなんです。

自分の哲学を守って、きちんと素材にこだわり抜いて作る。それを大事にしているから、お客さんに自信をもって出せる味になるんですよ。

店を守り続けてきた男だからこそ、見える世界がある

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▲アメリカンテイストの店内には、ユニークな小物がたくさん。

―今年でFATZ’Sは5周年だそうですが、今までの歴史を振り返ってみて、どんなことが大変でしたか?

レヴィン 最初のころは、店を経営していくのがめちゃくちゃ大変でしたね。この店って、始めは「自分ひとりでもまわしていける」ところからスタートしたんですよ。人を雇うと、その給料を払わないといけないじゃないですか。飲食店を始める人って、みんな人件費で赤字になって潰れていっちゃうから、僕だけでもやっていけるように店をコンパクトに作ったんです。

けれど、予想していたよりも店が軌道に乗るまでに時間がかかりました。どうしてかというと、日本人にとってハンバーガー屋って、そんなに毎日行くようなお店ではないじゃないですか。しかもウチは、わりと高級志向だからそんなに安い値段でもないですし。

だから、店の味を気に入ってくれたとしても、お客さんがしょっちゅう足を運んでくれるわけじゃないんです。

―そうか。そういう条件があるなら、常連さんの人数がものすごく増えてくれないと、なかなか軌道には乗らないんですね。

レヴィン そう。だからそれまでは何年も、週6日ひたすら朝から晩まで自分ひとりで店に立ち続けましたよ。本当に大変でした(笑)。

けれど、ウチの味を気に入ってくれた人が常連さんになってくれたり、テレビや雑誌なんかで取り上げてもらったりして、少しずつ人気が出ていったんです。従業員を雇って、給料を払えるくらいになっていきました。

―それだけの苦労をしながら、お店を守ってきた…。だからこそ一層、今のような人気店になったことには感慨がありますね!

レヴィン そうですね。ありがたいことに、だいぶ店が軌道に乗ってきました。もっと店を大きくしたり、2号店を作ったりすることも視野に入ってきています。

これからも最高にうまいハンバーガーを、お客さんに出していきたいですね。

FATZ’S

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所在地:東京都杉並区高円寺北3-21-19 ライオンズプラザ高円寺 1F
TEL:03-6762-3939
営業時間:[月~土]12:00~15:00/18:00~22:00[日]12:00~18:00
定休日:月曜日はメンテナンスで休業の場合あり
公式ホームページ:http://www.fatzs.com
Facebook:https://www.facebook.com/fatzsburger/

(取材・執筆/中薗昴)

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